小笠原の生態系問題
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島が誕生してから一度も大陸と地続きになったことのない、「海洋島」の小笠原。
それゆえ、特殊な生態系が形成されてきましたが、人間が持ち込んだ移入種によって大きく変化してきています。
生態系の様々な問題を、ざっくばらんに取り上げていきたいと思います。
■外部BBS小笠原生態系掲示板■
●小笠原諸島、世界遺産候補地に残る
平成15年5月26日、世界自然遺産候補地に関する検討会が開かれ、、「知床」「小笠原諸島」「琉球諸島」の3地域が、 それぞれ課題があり、すべてを直ちに世界遺産候補地として推薦できる状況にあるわけではないという条件付きで、
世界自然遺産の登録基準に合致する可能性が高い地域として選定された。
世界遺産についての情報をこちらにまとめました
●外国産カブトムシ
ついに屋外で歩いている所を発見されたようです。
最近では内地で手に入りやすくなったので、それを小笠原に持ってきて逃がしてしまったようです。
雄のみなら外部にいても大丈夫では?と思われますが、虫に詳しい研究者に言わせると、それでも生態系に影響は出るとの事。
フリーマーケットでカブトムシを売っていたとの情報もあります。
自分の趣味で部屋の中で飼っている分には構わないが、管理の出来ない子供に売らないで欲しい。
夜店で買ったミドリガメを近所の池に放したり、ブラックバスを密放流しているのと、やっている事のレベルは変わらないのでは。
フリーマーケットを主催する側も意識を高め、「生き物は売らない」という方針を取って欲しいものです。
子供にこのような昆虫を買い与える親の側も、「移入種」が与える影響について勉強しましょう。
ここにしかいない生物のいる、小笠原にせっかく住んでいるのですから。
●グリーンイグアナ
野生化した個体が既に存在します。
ペットとして飼ったのなら、寿命が尽きるまでちゃんと管理してください。
それが出来ないのなら買うな!、買い与えるな!、持ち込むな!。
幸いな事に草食性で、繁殖可能になるまである程度の年数が必要なようなので、自然界での繁殖は難しいようです。
そんなに爬虫類が飼いたければ、そのへんにいるグリーンアノールでも飼ってください。
●グリーンアノール
父島の子供が母島の知り合いにプレゼントし、それが母島で増えた、という話があります(都市伝説みたいなもの?)
子供はその行為の与える影響を考えずに、行動してしまいます。
教育の場で小笠原の特殊な生態系について学習する場を設け、あわせて島民や親にも周知する必要があるでしょう。
オガサワラトカゲとの餌の競合や、昆虫相に与える影響も心配されています。
グリーンアノールなどの移入種を観光イメージとして使う事は、もう止めた方が良いのでは。
●ノネコ
内地でも言えますが、町中でノネコやハトに餌を与えている人のセンスが分かりません。
餌を与える動物に対しては、生死と繁殖まで責任を持ってください。
人間に例えると子供は生んだが、その後は知らない、という感じに見えます。無責任です。
都住の飼い猫問題は複雑です。
都住では犬猫は飼えない事になっており、公になるのを恐れて小笠原村で実施している飼い猫登録や、 避妊手術を受けない場合があるようです。
原則禁止の所を飼っているのだから、飼っている人がいけないとはいえ、実情がそうなのですから村は柔軟になって欲しいです。
つまり住宅問題とネコ問題を切り離して、避妊手術の処理率を上げた方がいいのでは?。
もしくはこっそり都住で飼っている人は、仮の住所を貸してくれる人を探し、そこで飼い猫登録をしてはどうでしょう?。
無秩序に子猫を増やすのは、猫の為になりません。
父島の場合は西海岸や千尋、母島なら北港など、既にかなり自然界に入り込んでいます。
ノネコにやられた鳥の写真を学校や広報で流し、もっとインパクトのある周知をした方がいいのでは。
山に捨てるくらいなら、保健所に持っていくか、もっと色々な手段で引き取り手を探して下さい。
子猫が生まれて困るのなら、避妊手術を今からでもよいから受けさせなさい。
たしかに野良や野生でも猫は生きて行けます。
しかし食べられてしまう野鳥などの存在を考えた上での行動ですか?。
●ガジュマルの結実
近年持ち込まれた「ガジュマルコバチ」によって結実が可能になり、種をつけています。
ガジュマルは「絞め殺し植物」とも呼ばれ、既存の生態系を侵略する可能性があります。
一種類の昆虫が侵入した事により、様々な影響が発生するよい例です。
●ガジュマルクダアザミウマ
近年持ち込まれ、「ストーカー虫」という通称でうるさがられている昆虫です。
小笠原は生態系の幅が狭く、天敵となる動物もいないので一気に増えました。
ガジュマルの勢力を抑える働きもしているので、そういう意味では役立っているようです。
●ノヤギ
捕鯨船の時代に持ち込まれ、戦後から最近までちゃんと利用してやらなかったので、増えて困っています。
現在、有害鳥獣駆除事業を父島、聟島などでやっています。
しかし、射殺した後は埋めているだけで、肉の利用はしていません。
10年ほど前までは利用していたらしいのですが、なんでもノヤギは狩猟鳥獣ではなく家畜なので、 肉の利用には食品衛生が関わり、 屠殺場で殺さないと流通が出来ないようです。
北海道の方ではエゾシカの肉が流通している例があるので、ノヤギについても狩猟鳥獣に入れるなど、何とかして欲しいものです。
山で自然繁殖しており、人間のコントロール下にないのなら、それは家畜ではなく、無主物の野生動物だと思うのですが。
なによりも食用として持ち込んだヤギを、殺して食べずに埋めるのは、 食用動物に対して失礼ではないのか?。
人間の都合で殺すのはかわいそう、という動物愛護団体の理論は論外。
コントロールできなかった人間にこそ、その後始末をする義務があるのでは。
●アカガシラカラスバト
小笠原諸島に生息している全個体数の推測は20羽程度らしいです。
さすがに絶滅の危惧にある事を心配したのか、動物園が飼ってみたかったのか、とにかく東京都が捕獲事業を行いました。
3羽捕獲されて、現在上野動物園にいます。
その後、2羽の雛が生まれました。
捕獲はいいのですが、本来住んでいる小笠原の生息環境の改善を誰もやっていないのでは。
東京都(捕獲した責任)、小笠原村(地元自治体)、林野庁(主な地主)、文化庁(天然記念物)、 環境省(環境行政) など行政側が何かアクションを起こさないと、トキの二の舞になってしまうのでは。
何もしないと、仮に動物園で繁殖しても、自然界(小笠原)に返す気はあるのかいな
、と勘ぐってしまいます。
普通に考えると、食餌植物を植えてから実がなるまでは結構時間がかかると思うのですが。
ハトが食べるべき種子をノネズミが食べてしまうのも、結構影響してるようなので、 そのあたりの関連が難しい問題です。
このような研究に予算をつけて欲しいものです。
公共事業をやるより、振興予算で生態系の回復をやった方が、村のイメージアップに繋がるのでは。
アカガシラカラスバトの捕獲について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2001/03/60B3C400.HTM
アカガシラカラスバト保護増殖事業検討会
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sizen/akagashira/kentoukai1/gijiroku1.htm
●マイマイとプラナリア
理科の教科書に載っていたヒルみたいな形態で、切ると復活する生物がいわゆるプラナリア(口顎蛭)です。
固有のマイマイ(カタツムリ) に大きな影響を及ぼしています。
父島北部の固有マイマイは壊滅状態ではないでしょうか。
ガジュマルコバチ、ガジュマルクダアザミウマ、プラナリア、農産物の新しい病気など、 すべて外部から持ち込まれた土や植物から大発生したものです。
小笠原からイモ類は出荷できないように、小笠原に持ち込んではいけない植物や土の制限があってもいいのでは。
●アカギの繁茂
そもそもは薪炭材として導入され、戦争から返還までの空白の期間で一気に増えた植物です。
父島ではコーヒー山、州崎、振分山、扇浦貯水池付近で繁殖しているのが見られます。
母島では道路沿いといわず、至る所で勢力を拡大しています。
毎年勢力範囲を拡大しているのだから、母島でやっている巻き枯らし試験だけでは、対処策として追いつかないのでは?。
台湾や沖縄の方では木材の利用の実績もあるようですし、最近ではチェーンソーを使った「ロゴソール」という簡易製材機もあります。
試しに伐採してみて、用材や民芸品としての利用を考えてみてはどうでしょうか。
その後、林野庁がアカギの巻き枯らし及び伐採を事業として進めることになりました。
太い木は巻き枯らしで、細い木は伐採しているようです。
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●一般への広報
(ここからは生態系問題とは一部外れます)
これらの情報が一般人に触れられる機会が少ないと思います。
ここで言う一般人とは、普段からこれらの情報を捕らえようという姿勢の無い人達の事です。
身近な移入種と小笠原固有の生態系については、小学生や最近小笠原に来た人に対して、もっとアピールする必要があるのでは。
特に子供への教育は、その親にまでも影響する効果があるので、重要だと思います。
また、廃棄物や排水を減らす為や、島のイメージを良くするためにもうちょっとできる事があるのでは。
例えば油の回収の広報をちゃんとやるとか、合成洗剤を島内の店では売らないとか。
デポジット制までやろうとはいいませんが、なにか離島という点を生かした条例などは作れないものでしょうか。
島の環境問題を気にしている人は、普段は自動販売機は使わないとは思います。
自動販売機を気軽に使う人に、 「あれっ、これってコマーシャルに影響された行動?」と気づかせる「何か」が小笠原で体験できると面白いと思います。
ペットボトルをリサイクルするより、やかんでお茶をつくって水筒に詰めていくスタイルが理想なのではないでしょうか。
小売店などの経済が絡むので、行政としてはなかなか言い出せないのでしょうか?。
「昔に比べて魚が取れなくなった」とか、「サンゴの元気がない」など、自然環境が弱っている話を聞きます。
台風の時の赤土の流出などは、原因を調べて、小型の公共事業で対処できないものでしょうか。
業者に頼んでいる海岸清掃にもっと一般人を取り入れては?。
危険性の無いアプローチの場所だったら、島の人も結構参加すると思うのですが。
たしかにこれらの事業が、「雇用」と言う形で経済に結びついているのも事実ですが、 目には見えない「広報」という部分での効果がある事も忘れずに。
道路脇のゴミ拾いのボランティアはありますが、それより海岸清掃の方が面白いし、やりがいがあるのでは。
釣りのコマセを禁止した良い例があるのですから、もっと小笠原らしい事をやって、島のイメージを高めていきたいものです。
平成16年度(2004年)にテクノスーパーライナーが就航する予定です。
片道16時間程度で、年間92往復の計画(現在のおが丸は片道25時間半で年間59往復)なので、便数でいうと1.5倍になります。
それだけの観光客を受け入れるキャパシティーが小笠原に整っているのでしょうか。
人が増えると言う事は、それだけ廃棄物が増え、景観の維持などにコストがかかることも忘れてはなりません。
コマセの件やポイ捨てにしても、船のチケットを買う時点での広報が必要ではないのでしょうか。
内地の消費生活に慣れた人にとっては、その辺にゴミを捨てる事など当たり前で、「物が無い=不便」という人は沢山いるのですから。
小笠原に来る人が必ずしも環境を考えている人とは限りません。
母島の人から聞いたのですが、最近の父島の子供は挨拶が出来なくなったそうです。
これだけ観光客がきていると、すれてしまうのですかね。
テレビの無い時代の小笠原がいいとはいいませんが、もうちょっとなんとかならないものでしょうか?。
このままでは、普通の観光地に成り下がって行くような気がするのですが・・。
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●参考になるサイト
「小笠原国有林の取扱いに関する検討委員会」
(第3回委員会(最終))の概要について
http://www.shinrintokyo.go.jp/press/ogasawara3saisyu.htm
アカギ対策を「緩衝区域から始めて・・とりかかる」と言う意見が出されています。いよいよ本格的に対策を実施するようですね。
「小笠原空港環境現況調査結果(概要)」についてのお知らせ
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/press/press2001/60B5E100.HTM
東京都がやった空港予定地の環境調査の結果です。
小笠原諸島における自然環境保全促進地域の適正な利用に関する協定書
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sizen/ogasawara/eco-kaishi/rule/kyoutei-rule.htm
小笠原アドバイザー会議における主な意見
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sizen/ogasawara/kaigiiken.htm
森林総合研究所 小笠原森林生態系研究チーム 森林生態系の保全と修復 私たちの提言
http://ss.ffpri.affrc.go.jp/labs/bonin/pamf01.htm