ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜

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224 :英 雄 士 ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 17:09:01 ID:44MZ2Dn8
ACT.1 西へ

静岡から東名、名神、中国、山陽と高速をノンストップで走ってきたヒロシ。
休憩は大津SAで一回取っただけだ。彼とFのタフさを証明する。

ヒロシは山陽姫路東ICで高速道路に別れを告げ、一般道へと入った。
数km走らせると、彼が楽しみにしていた姫路城に着いた。

姫路城、別名・白鷺城は世界遺産にも登録されている、日本が誇る名城だ。
姫路城の美しさとFの美しさをヒロシは重ねた。

が、ヒロシの本当の目的地は此処ではない。ヒロシは更に西を目指す。


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225 :英 雄 士 ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 17:26:55 ID:44MZ2Dn8
西に行くなら、姫路バイパスと国道2号線だろう。
が、敢えてヒロシはそれを避け、国道250号線に進路をとった。

網干の街中を抜けると、250号は海沿いの道へと変貌した。瀬戸内海だ。
ここから相生辺りは、七曲りという風光明媚なワインディングロードになる。
七曲りは播磨地区のタチの悪い走り屋共が出没することで、度々問題になっている。
幸い、ヒロシが訪れた時には、そういう輩は皆無だった。

Rのキツいコーナーが続く。減速の上手いヒロシはきっちりコーナーを片していく。
ファミリーカーも多いため飛ばせない。が、ヒロシはそれなりのペースにも
かかわらず、この七曲りを楽しんでいた。


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226 :英 雄 士 ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 17:37:01 ID:44MZ2Dn8
相生から赤穂に入る高取峠を越えた。陽は傾き始めていた。
ヒロシはここで休憩を入れるつもりだったが中止し、一泊することにした。
無理して夜通し走る旅ではない…。急がなくてもいいのだから…。

ヒロシは播州赤穂駅近くのビジネスホテルにチェックインした。
──昔だったら赤穂の海浜公園でキャンプだろうな。ヒロシはニヤついた。
シャワーで汗を流し、さっぱりとした所で服を着替えた。
ヒロシは適当に赤穂市街を徒歩でぶらついてみることにした。


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228 :ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 18:31:36 ID:44MZ2Dn8
ヒロシは赤穂城跡を見学した。…ヒロシはお城マニアなのだろうか?
帰路、ヒロシは上機嫌だった。友蔵への土産に塩味饅頭も買った。
ファミリーレストランで夕食を食べたヒロシは、ホテルに戻ると
すぐさまベッドに潜り込んだ。心地良い疲れからか、ヒロシが眠りの世界に
入っていくのは言うまでもなく早かった……。

翌朝、ヒロシは赤穂御崎を目指してFを走らせた。御崎の駐車場には
早朝にも関わらず、キャンプを終えたとおぼしき家族やツーリングチームが多数散見された。
空は1年に何度あるかというぐらいに晴れ渡っていた。澄み切った視界の向こうには
小さな島々が見え、更に右側に眼を移すと、周囲の島よりも一際大きな島が見えた。
──小豆島だ。


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230 :ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 18:51:05 ID:44MZ2Dn8
ACT.2 CB750F、備前入り

…ヒロシは全身に瀬戸内海の潮風を感じた。波の音もそれに同調した。
名残惜しい気分もあったが、ヒロシは御崎を出発した。

再び250号を走ると、県境を知らせる看板が見えた。ここからは岡山県だ。
しばらく山間の町を走らされていたが、また250号は海に出た。日生港だ。
ヒロシも信号待ちの最中、ジェット越しにまた磯の匂いを感じた。

空腹を覚えた。そういえば、朝食を抜いた。ヒロシは朝昼を兼ねた
食事をする為、さびれた定食屋に入った。


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231 :ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 19:06:22 ID:44MZ2Dn8
定食屋は老夫婦が2人で切り盛りしていた。夜は居酒屋になるそうだ。
ヒロシはそこで、「カキオコ」なるものを店主に勧められた。
カキオコとは牡蠣を使ったお好み焼のことで、日生の名物らしい。
ヒロシは迷わずそれを注文した。

日生は漁業が盛んで、その中でも牡蠣が名産だ。冬がシーズンの牡蠣だが、
10月でもなかなかいける。(※作品の設定は10月半ば)

カキオコは非常に美味しかった。ヒロシは清水の皆にも食べさせたい、と強く思った。
ツーリング先で食べたものはマズくても、ウマく感じることがある。
後で取り寄せて食べてみてがっかり、ということもよくある。
が、このカキオコにはそれは無さそうだ。きっと後でも美味しいだろう。
後で分かったことだが、この定食屋は日生に数多くあるカキオコを出す店でも
屈指の味を誇る、老舗の店だった。


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234 :ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 20:36:32 ID:44MZ2Dn8
満腹になったヒロシは、Fと共に再び250号に戻った。
10km前後走ったところで、伊部の交差点に。ここで2号線と合流した。
しばらく2号線を快走すると、一般車ゼロのオールクリア状態に。
ここでヒロシはペースアップ。100km/h近くでクルーズする。

2号線の脇道の市道に入っても、前走車はいない。道が狭く、ツイスティなので
80km/h前後に抑える。川沿いの道は景観も良い。山陽道の高架をくぐり、
道が山の裏側に入ると、ヒロシは背中に寒さを感じ、震えた。
今まで背を暖めていた太陽が、山に隠れてしまったのだ。

5km程走ると、閑谷学校に到着した。


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235 :ヒロシ 〜清水の稲妻伝説U〜:2007/04/27(金) 20:49:53 ID:44MZ2Dn8
閑谷学校は庶民の為に作られた学校では、日本で最初といわれている。
昭和初期まで、一部の校舎を使用して授業が行われていたというのだから驚きだ。

この日は、講堂や資料館で生徒達が熱心に課外授業に取り組んでいた。
九州の方から来たバスツアー客も大勢いた。まる子とさきこを連れてくることが出来たら…
と思うと、ヒロシの胸は熱くなった。

大池公園で用を足した後、ヒロシは北上し、美作方面にFを進めた。


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