最終兵器イクラ

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27 名前:774RR :2006/01/28(土) 02:12:46 ID:loYw2NuO
「やめろよ磯野〜」
中島の制止を無視してカツオはマイナスドライバーをキーシリンダーに差し込んだ。
キックペダルを踏み下ろすとRZは甲高い排気音をチャンバーからバラ巻いた。
「やった!!」「マ、マズイよ磯野〜」「うるせぇ!優等生は黙ってろ!」
RZに跨るとカツオは一つ深呼吸してクラッチを握った。
「どこに行くんだよ磯野〜!?」「どこまでも、だ!!」
言葉と白煙を中島に吐きかけてカツオは走り去った。

2サイクルの激しい加速に酔いしれるカツオは後方から迫り来る巨大な影に気づかない。
「他人様のバイクに手をつけおって・・・どうやらキツいお仕置きが必要じゃなフフフ・・・」
声の主はニヤリと笑った。


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28 名前:774RR :2006/01/28(土) 02:34:13 ID:loYw2NuO
「な、何だアレは!?」
カツオは背後から地響きの様な音を立て近づく巨大なバイクに目を疑った。
それがシボレーのV8エンジンを搭載した異形のマシン、BOSSHOSSである事をカツオは知らない。
ステップをアスファルトで削りながら逃げるカツオ。
だが謎のバイカーはカウンターを当てて後輪を激しくスライドさせながらコーナーをクリアする。
(あんなデカいバイクを手足のように扱うなんて・・・ダメだアイツからは逃げ切れない)

カツオが観念してバイクを停車すると、バイカーは悠然と歩み寄ってきた。
「うぐっ!!」
バイカーの見事なボディブローがカツオのわき腹に突き刺さる。
悶絶するカツオを見下ろし、男はヘルメットを脱いだ。風にそよぐ一本の頭髪。
「と、父さん!!?」

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30 名前:774RR :2006/01/28(土) 03:00:00 ID:yk0J+ttx
その頃海の向こうのとあるサーキットで一人の天才が更なる進化を遂げようとしていた。

【イクラ】である。


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32 名前:774RR :2006/01/28(土) 03:31:54 ID:eEfkAjfH
「やべぇ!中島急ぐぞ!」
カツオは、自慢の愛車79年式ホンダCB400Tに跨り、集会に向かおうとしていた。
「磯野、あんま飛ばすな!」中島が叫ぶ様にに言ったが、カツオには聞こえていない。
カツオがスロットルを全開にした瞬間、近所に住む大学生、甚六の乗るスバル360と正面衝突、意識不明のまま病院へ…。

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34 名前:774RR :2006/01/28(土) 16:17:48 ID:yk0J+ttx
カツオが衝突事故を起こそうとしていたその頃 ワカメは世界のセレブ達の集まるパーティーに出席していた。 

テレビや雑誌で世間を騒がせている多くの著名人が集まる中で ワカメは得体の知れない不安に包まれていた
『なんだろう?この胸騒ぎ・・』
次の瞬間 カツオとの禁じられた関係を封印した誓いのリングが光を失い始めている事にワカメは気付いた。
『お兄ちゃんが危にゃ〜い!!』ワカメは急に走りだしSPの制止も振り切り会場を出た。
そんなワカメの目の前に一台の車が爆音とスキール音を奏でながら止まった。

『この車はAE86トレノ・・・』ボディーサイドには(有)花沢不動産の文字が・・車から降りた美少女は 顔からは想像できない程低い声で「乗りなっ!訳は後だよ」
『花沢さん!?ねえ!あの花沢さんなの?』ワカメが乗り込むや否や車は官能的なエグゾーストノートとスキール音を響かせ走り去って行った
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35 名前:774RR :2006/01/28(土) 18:25:42 ID:eEfkAjfH
ワカメが花沢と病院へ向かっている頃、マスオは海山商事の同僚アナゴとセクキャバでハメを外していた。
「アナゴ君!君の指名した娘オッパイ大きいな!」
マスオは、自分の妻であるサザエの貧乳を嘆いていた。
「フグ田君こそ、爆乳のメグミちゃんを指名してるくせに、よく言うよ!」
アナゴが下品なことを言うか言わないかその時、マスオのお気に入りの着うた「嘆きのボイン」が流れた。
「はいフグ田です…なんだって!カツオ君が事故!?」
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38 名前:774RR :2006/01/28(土) 21:23:45 ID:yk0J+ttx
老体に鞭を打つように高速を走り続けるAE86 しかし花沢不動産の私財全てを注ぎ込んだ至宝の一台。
ノーマルな外観とは裏腹に200マイルOVERで走り続ける

ふとミラーに眼をやる花沢「チッ!やはり現われたねキング」「しっかり掴まってな!!ワカメ」
『花沢さん!これ以上は車が!』 200マイルからでも恐ろしい程の加速を魅せる86 しかしパッシング受けた次の瞬間その車は姿を現わした。

漆黒のBNR32・・『これがキング!?嘘でしょ?この速度に追い付くなんて・・・』
「来てみなキング!今日のあたいは優しく無いよ!!」さらにブーストを上げる花沢 『これじゃ、エンジンがもたないよ!』叫ぶワカメ
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39 名前:774RR :2006/01/28(土) 22:29:49 ID:cLxQU/ft
その頃、フネはカツオの事を警察から聞かされ、慌てて病院へ向かう。

最強の250エンデューロマシン、WR250Fを惜しみなくモタードに改造し、ナンバーも取得している。

キックペダルを踏み卸すとシングルとは思えない排気音を奏でた。

ドリフトしながら交差点を曲がっていき、40馬力+αを絞り出す水冷5バルブDOHCエンジンに鞭を入れながらフネは病院へと疾走する。
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40 名前:774RR :2006/01/28(土) 22:50:45 ID:eEfkAjfH
「マジかよ!何でだよ!」
タラオは、愛車の81年式RZ250のアクセルを捻りながら呟いた。タラオに単車のイロハを教えたのはカツオだった。
「俺がたどり着くまで、死ぬな!」
RZのゼンシン製クロスチャンバーがカン高いエグゾーストノートを奏でながら夜のネオン街を疾走していった。
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43 名前:774RR :2006/01/29(日) 00:59:12 ID:qyqkCdid
「なんですって!カツオが事故!?」
ダイエーで買い物をしていたサザエは震えた。まさか、実の弟が死の渕をさまよっているとは…。
買い物カゴを投げ捨て店外へ飛び出したサザエは、カワサキZ1000J改ローソン仕様のエンジンに火を入れる。カーカー製4in1の図太いエグソーストノートが虚しく商店街に響いた…。
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44 名前:774RR :2006/01/29(日) 06:44:35 ID:LPxAnEvT
水溶液に満たされたカプセルの中でカツオは目覚めた。
「ガボッ!?ゴボガッ・・・!!?」
ハッチが開き液体と共にカプセルから吐き出された彼の傍らに一人の女性が立っていた。
「・・・ウキエさん!?」
「カツオ君・・・説明は後よ。あれに乗って」
カツオが振り向くとそこには漆黒のマシンが佇んでいた。
機械、と呼ぶにはあまりにも有機的な造詣。
現存するいかなるバイクとも異なるその異形のフォルムにカツオはしばし我を忘れ見入った。
「これを・・・オレにライドしろって言うのか?」
「ええ、暴走した彼を止められるのは君とこのマシンだけよ」
「彼・・・?」
カツオの問いにウキエは一呼吸置いて禍々しきその名を口にした。

「IKURA・・・!!」
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48 名前:774RR :2006/01/29(日) 11:34:39 ID:qyqkCdid
中島は思った。
「磯野…どうしちまったんだよ!」
数時間前まで、屈託なく笑っていたカツオの姿は、そこにはなかった。今、目の前に居るのは、まるでアンドロイドのように無表情で冷酷な"機械"の様になってしまったカツオだった…。

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50 名前:774RR :2006/01/29(日) 15:41:00 ID:n+Wok309
一方その頃ノリスケは愛車チョイノリにまたがり、いささかの所に
原稿を取りにフガフフだ 「今日こそ奴から原稿を頂・・・・」
ブォォォォォォォォーーーーン
すれ違いざまに赤い閃光が・・・・ 「IKURA?」

IKURA「ちゃーん(奴が来た)」
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63 名前:774RR :2006/01/30(月) 01:41:13 ID:DC7zD3pO
中島は意を決して、フライングで手に入れたGSR400に跨った。
「またこいつを野球以外で使うことになるとはね・・・。」
左手に持った金属バットを、背中のバンドにキッチリと固定する。
もう、迷いはない。友を救うために今一度鬼神に戻る。
メットを被ろうとした中島だが、途中でメガネが引っかかり、落下して割れてしまった。
「あぁっ 忘れてた!!」
コンタクトを探す中島だが、周りが見えずに見つからない、結局は諦めることにしたのだった。


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64 名前:774RR :2006/01/30(月) 01:51:07 ID:/Huoz/sT
深夜の首都高に現われた刀 その走りは見る者を魅了する・・・「イクラの奴何処に」海外に留学後 消息を断っていたイクラの足取りを掴んだのは二日前の事である

刀を操るノリスケに昼間見せる優しい笑顔は無い 刀に乗るのは何年ぶりだろうか・・・
しかし走り出してすぐに潜り抜けてきた修羅場の数がノリスケと刀をあの頃の妖刀に覚醒させる 「今、イクラを止めなければ人類に未来は無い!!」

「湾岸線を流すか・・。」湾岸線に入り少し流した後 刀のポテンシャルを試すかの様に速度を上げる アクセルを開けると妖刀はいとも簡単にフロントを持ち上げようとする
自然とノリスケに笑みがこぼれる・・次の瞬間自分の刀とは異なる排気音に気付く ノリスケの顔がこわばる ミラーにバイクの姿は無い

聞き慣れぬ排気音だけが近づく・・照明に照らされたレインボーブリッジに差し掛かった時 奴は姿を現わした。
刀と並走するように走るバイク【RC211V】「嘘だろっ!ライトも付いて無い生粋のレーサーだぞ!!」ノリスケは取り乱した 奴がシールドを開けた『バァブゥ〜!』


《まだ喋れねぇのかよ!》ガクガク((゚д゚))プルプル
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66 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:07:03 ID:YZgt8GMm
(ストラトスフィア)それがカツオに与えられたマシンだった。
鈍く輝くその機体を見つめるカツオにウキエが背後から叫んだ。
「IKURAを湾岸線でキャッチしわ!急いで!!ノリスケさんが危ない!!」
「止められるのか?オレに奴を・・・」
ゴクリと息を呑むカツオの肩をウキエが掴む。
「君は最速の遺伝子を受け継ぐISONOの末裔よ!勇気を出して!!」
「・・・わかったよ、やってやるぜ!!」

直列6気筒のハーモニーを奏で、ストラトスフィアが猛然と加速を開始した。

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69 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:18:58 ID:Htr0tiie
「ゲンコウゥゥゥ、ゲンコゥウウゥウ。」
IKURAの障気に当てられたノリスケは、もはや正常な思考を失っていた。
あるのは自らの欲求を満たしたいという、原始的な本能だけである。
湾岸線を逆走し、いささか邸をめざすノリスケの顔は、もはや人間のそれではない。
「タイコ・・・。」
限界の急制動を見せた刀の前に立ちはだかるストラトスフィアのタンデムシートには
赤い革ツナギを来た淑女が跨っていた。
「ノリスケおじさんのことはまかせたよ!」
カツオはタイコを降ろすと、大きくアクセルをふかした。
「IKURA・・・おれは必ずお前を助けてやる。」
カツオに答えるように、ストラトスフィアは6発のバックファイヤーを吐き出し、再び猛然と加速していくのだった。
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72 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:28:55 ID:YZgt8GMm
キューバ産の葉巻をくゆらせながら波平はBOSSHOSSの傍らで湾岸の夜景を眺めていた。

毎度お馴染みのメロディが流れ、波平はボマージャケットの懐から携帯を取り出す。
「ワシだ・・・そうかカツオの覚醒に成功したか。IKURAは?うむ、わかった」
携帯を切ると波平は再び夜景に目をやり、一人つぶやいた。
「願わくば平凡な家族を演じ続けていたかった。が・・・これが我ら磯野家の宿命(さだめ)よのぅ」
BOSSHOSSのV8ビッグブロックが轟音を吐き出す。

「IKURA!!我らISONOがいる限り貴様の好きにはさせん!!」
華麗なアクセルターンを決め長いブラックマークを残しながら波平は走り去った。
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75 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:35:40 ID:kDemS5xg
湾岸線を一筋の光が駆け抜けてゆく。
カツオの駆るストラトスフィアだ。レッドゾーンまで一瞬で吹け上がるエンジン性能とは裏腹に、乗り味が独特なこのマシンをカツオは操りかねていた。
それもそのはず。モーターショーで参考出品後、スズキの倉庫にて保管されていたのをウキエが圧力をかけて持ちだしチューニング途中だったのだ。
メーターは240km/hを振り切っているが、エンジンはまだまだ余裕がありそうだ。
「さすがウキエさんだ・・。こんなに吹け上がるエンジン見たことないや。」
気を抜いた一瞬、ストラトスフィアのリアがキャッツアイを踏みスリップする。カツオは今まで乗っていたCB400Tでは200km/hに達することは無かった。
「くっ!」
未体験の速度域に扱い慣れないマシン。カツオは死を覚悟した。

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77 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:55:47 ID:YZgt8GMm
愛機ハヤブサを湾岸へと走らせるマスオ。
「メグミちゃんのおっぱい・・・延長したかったが人類の危機だ、いたし方あるまい」
ふと後方を見やると背後から急接近する機体。
「カツオ!?それとも・・・IKURAか!?」
250で走るマスオの脇に並んだのは青いハヤブサだった。
「ア、アナゴ君!!」
驚くマスオに親指を立てサムズアップで応えるアナゴ。
その眼差しは海山商事の同僚のそれでは無く、かつてマスオとデッドヒートを演じたライバルのそれであった。
「馬鹿だな、君って奴ぁ・・・おっぱいより友情を取るなんて」
マスオの目にキラリと光るものがあった。
「行くぞ!!」
蒼と紅、二台のハヤブサはOVER300のランデブーを開始した。

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76 名前:774RR :2006/01/30(月) 02:45:10 ID:kDemS5xg
「ギョパッ!ガッ!」
おかしい・・。自分はさっき確かにコントロールを失い事故ったはずだ。なんで生きている?
その答えは彼の目の前にあった。
『魔 棲 雄』
「義兄さん!」
マスオはウキエからカツオが湾岸へ向かったことを聞き追い掛けていた。そしてまさにマスオがカツオに追い付いた瞬間、カツオは転倒しかけたのだ。
その瞬間に隼のアクセルをフルスロットル、左に並んだ瞬間にハンドルをフルロック&フルブレーキしてわざとストラトスフィアに隼をぶつけ立て直させたのだ。
300kmhオーバーの世界に棲むマスオからすれば240km程度でそんなことをするくらいジムカーナ中に風で煽られたコーンを車体で押し戻す
程度の児戯にも等しい行為だ。
「さぁ行こうか・・。カツオ君!」
フロントアップしながら加速する隼と身をよじるように加速するストラトスフィア。この兄弟はイクラを止められるのだろうか・・。
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85 名前:774RR :2006/01/30(月) 03:24:26 ID:YZgt8GMm
「タイコ、教えてくれ!イクラは、あの子は一体・・・?」
イクラはノリスケの血を継いではいない。だが彼は実の子以上にイクラに惜しみない愛情を注いできたつもりだった。
タイコは沈黙の後、意を決した様に語り出した。

軍事機密、生体兵器、DNA操作、そして暴走・・・

そんな忌まわしい言葉が彼女の口から次々と発せられる。
猛烈な吐き気と眩暈がノリスケを襲う。
「そんな・・・あの子がそんな・・・非道すぎる!!」
タイコの頬を一筋の涙が伝う。彼女は夜空を見上げこうつぶやいた。
「頼みますカツオ君、磯野家のみなさん。あの子を助けてあげて・・・」
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88 名前:774RR :2006/01/30(月) 05:26:33 ID:TldQWWVn
フネは愛機WR250Fモタード仕様を走らせる。
途中、サザエのZ1000Jと遭遇。

「サザエ、風を抑え込む走りを見せてあげるわよ。」フネは250ccとは思えない加速を見せ、交差点をまさにカミソリの如くドリフトしながら曲がっていく。

ドゥパパパパッ、とシングルの音を奏でながらフネとWR250Fはすっかり見えなくなった。
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89 名前:774RR :2006/01/30(月) 05:29:48 ID:/Huoz/sT
実はキングとのバトルを続ける花沢が向かう先は病院では無かった・・「いいかい?ワカメ、、良く聞くんだよ・・」
花沢はイクラの出生の秘密・闇の組織・サブの正体その全てを話した。

話が終わる頃にはキングの姿はいつの間にか消えていた 高速を降り車は地図にも載っていない様な獣道を進み更に山奥へと突き進む・・・
走り続けてどれぐらいの時間がたったのだろうか・・険しい山道が開けると同時に異様な建物が姿を現わした。
「ここから先は一人で行きな!組織の奴等は全てイクラの抹殺に向かっている 暴走を始めたイクラの正体を世間に知れたら計画が全て失敗に終わるからね」

無言で頷くワカメ 車を降り建物に侵入したワカメの目の前に広がる光景に絶句した 数え切れぬ円柱の水槽・・その中にはイクラのクローンが・・

ワカメは涙を堪えながら中央制御室へ突き進む 制御室を発見し扉を蹴破り突入 花沢に言われた通りに制御盤を破壊した

『私に出来る事はこれだけ・・後はイクラちゃんを正気に戻し皆で力を合わせ【サブ】を倒して・・・』そう呟くとワカメはその場で両手を合わせ祈るのだった・・・

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90 名前:774RR :2006/01/30(月) 06:25:29 ID:MtWcTS8s
一方その頃、愛車RZ250改350で病院に向かっていたタラオの後方に、激しくパッシングしながら近付くバイクが1台…。
「なんだぁ?俺のこと舐めてんのか?」
心の中で呟くタラオ。
「やってやろうじゃねぇか!俺のRZを甘く見るな!」
スロットル全開、目の前のメーターは180キロを大きくオーバーしている。
「嘘だろ!振りきれねぇ!」
タラオは驚愕した…。ミラー越しに見たバイク、それは、裏のおじいちゃんの愛車"ホンダCB750K6改K0仕様だった…。
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92 名前:774RR :2006/01/30(月) 06:49:48 ID:/Huoz/sT
波平の携帯が鳴る 電話の相手は花沢だ「どうした?・・なにっ!そうか・・イクラの命を狙う組織の雑魚共はわしに任せておけ!」そう告げると電話を切った
「雑魚共はいいとして問題は【サブ】じゃな・・あいつがあれを手に入れたとあっては一筋縄じゃいかん」
波平も噂は聞いていた・・カワサキの新たなフラッグシップマシン【ZZR1400】このプロトタイプ1号車が盗難された事を・・・
市販に向けた量産型ではなく実験的に作られた1号車・・・徹底的な軽量化・耐久性を無視したかの様なハイチューンエンジン・・・そのスペックはモトGPマシンを上回るとも・・・

「・・・カツオ気を付けるんじゃぞ!!」
「さぁ〜て、年寄りはゴミ共の掃除でもしますか!」
そう呟くとアクセルを一捻りした モンスタートルクはアスファルトに黒々とブラックマークを残し走り出す
そしてバイクとは思えぬ巨体のBOSSHOSSをまるで自分の手足の様に右へ左へと華麗に操り雑魚一掃の為イクラ達の元へ急いだ。
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94 名前:774RR :2006/01/30(月) 07:18:42 ID:YZgt8GMm
夜の湾岸を疾走するRC211V。
それを追尾する二機の隼とストラトスフィア。

マスオがメーターを確認すると時速290km/hを刻んでいる。
(遅すぎる・・・ボク達を誘っているのか?)
堪りかねたかの様にアナゴが飛び出しRCの隣に並走する。シールドを開き彼は叫んだ。
「IKURA!!正気に戻れっ!!・・・うわっ!!??」
電光石火の速さでイクラの右手がアナゴの隼のクラッチレバーを握り、右足で一気にシフトペダルを連続で踏み下ろす。
凄まじいバックトルクに見舞われたアナゴの隼はコントロールを失い宙を舞った。
「アナゴ〜〜〜〜ッッ!!」
マスオの叫びも空しくアナゴは愛機と共に激しくアスファルトに叩きつけられながらミラーの中で遠ざかっていった・・・
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98 名前:774RR :2006/01/30(月) 10:57:44 ID:TldQWWVn
「磯野さん、どこへいったやら…。」イササカ先生は愛機のカノンを駆って波平を探しに出ていた。

イササカ先生のカノンはフォードのV8エンジンを押し込んだボスホスのライバル的存在。

その地響きにも似たエクゾーストノートは近くにいた人全てに注目される。

すると対向車線からリカちゃんがTZR250SPRを駆って走ってきた。
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100 名前:774RR :2006/01/30(月) 13:08:54 ID:kDemS5xg
リカちゃんは信号を無視して通過した。
彼女が通り過ぎたあとに残るのはカストロールの甘い香りだけだ。その香りを嗅ぎながらイササカ先生は考える。
「私に出来ることはなさそうだな。」
先生はカノンを車庫に入れパチンコに行くけとにした。
「また波平さんと囲碁が出来る日が来るのを待ってますよ。」
平和だったころを思い出し、空を仰ぎ見ながらパチンコ店へと消えて行った・・。
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103 名前:774RR :2006/01/30(月) 14:35:16 ID:/Huoz/sT
湾岸で壮絶なバトルが繰り広げられている丁度その頃・・・
都内某所 信号を無視して走り去るTZR・・フルフェイスから艶やかに光り輝く髪が顔を出す その姿を電柱の影から覗き見る漢・・・
リカは漢の視線に気付く事無くランジェリーショップの前にバイクを止めた
「ハァハァ・・やっと見つけたよ、、僕のエンジェル リカたん・・ハァハァ」
リカは辺りを少し気にしながらもランジェリーショップの中に 漢もすかさずリカの良く見える街路樹の蔭に・・。
「僕のエンジェル ハァハァ・・淫らな下着はダメだよ ハァハァ・」しかし漢の想いは叶わず・・リカはそれは淫らで卑猥な下着を手に取りレジへ

「あぁぁぁーー!」漢は感情を押さえ切れず奇声を発しながら街路樹の蔭から飛び出した
一気に店内に駆け込む漢 店内にいた人々の顔が恐怖に引きつる・・その声と眼鏡こそしていないが特徴のある顔にリカは驚愕した

『中島さん!!』そう その漢とは中島であった・・カツオと深夜ツーリングをすっぽかされ中島は悶々としていた

その悶々とした欲求はやがて中島をストーカーに変貌させるのに時間は掛からなかった『イヤァァー!!』叫ぶリカ
一人の勇気ある男性店員が飛び掛かる! と同時に周りの客も加勢し中島を取り押さえた

偶然店の前を通り掛かったパトロール中の警官二人も店内の異常に気付き傾れ込む・・・

午前三時十五分
中島タイーホ
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104 名前:774RR :2006/01/30(月) 14:35:47 ID:+jdkJbJG
イササカはパチンコ店に来た。
「仕方がないですね、北斗の拳でもやるとしますか。」
イササカは手頃な台に座って打ち始めた・・・
『チッ・・・ 気が乗らねえ・・・ 何なんだこの感じは・・・ 俺には無理なんだよ』イササカはもうパチンコはどうでも良くなっていた。
『この感じ・・・ 原稿が上がらない時に似ていやがる・・・ クッ!!俺は俺だろうが・・・』
イササカには踏ん切りがつかなかった・・・
その時、地響きにも似たエキゾーストノートが聞こえてきた・・・ そのエキゾーストノートはパチンコ店の前で止まった・・・

「こんな所でなにしてるんだよ!!」
イササカはその声の主を見た・・・
「オカル!!」
そうその声の主とは、オカルである。水冷OHV V型8気筒 8200ccに乗る女だ。

「早くしな!!」
「しかし私には・・・」
イササカはあとずさった。
「馬鹿やロゥ!!」
イササカに重いボディブローが入った。
「クッ・・・」
「お前がいかなきゃいけねぇんだよ!!」

「チッ・・・ わかったよ」
イササカは心を決めた。半ば強制的に・・・
「ジンパチは先に行ったよ!!カノンの鍵だ、早くしな!!」
イササカは家に帰り、カノンに命を与えた。直ぐにエンジンが反応し地響きがたった。
「クソがぁ!!」
アクセルを全開にし、エンジンな無知をいれ、リアをスピンさせながらブラックマークを残してオカルの待つパチンコ屋へ向かった。
パチンコ屋で二人は無言で頷き、二つのエキゾーストノートの旋律を奏でながら首都高へ向かった・・・
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105 名前:774RR :2006/01/30(月) 14:51:47 ID:YZgt8GMm
「カツオ兄ちゃん、イクラちゃんはボクが止めるです!!」
GSX-R1000を駆りRC211Vの進路を塞ぐタラオ。
タラオにしてみればイクラは弟的存在。自分が説得すればイクラはきっと正気に戻ってくれるはず・・・
背後を振り返り叫ぶタラオ「イクラちゃん、ボクです!思い出すです〜!!」
タラオの悲痛な叫びが届いたのか、イクラが伏せていた上体をゆっくりと起こす。
「良かった!イクラちゃ・・・」 

「HAaaaaaaiiI!!!(レプリカ風情が、このRC211Vの行く手を塞ぐとは無礼な!!)」

邪悪な笑みを浮かべたイクラはRC211Vのフロントを高々とリフトアップさせ、そのまま前を走るタラオの脳天に落下させる。
(ガシッ!!)
悪魔の鉄槌がタラオに振り下ろされるその直前、何者かが恐るべき腕力でタラオを掴みGSX-Rから間一髪引き離した。
「おじいちゃん!!」
葉巻を咥えた波平の笑顔がそこにあった。BOSSHOSSのタンデムシートにタラオを乗せ戦線を離脱する。
「タラちゃん、オマエにはまだちと早い。カツオ!マスオ君!後はまかせたぞい!!」

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113 名前:774RR :2006/01/30(月) 15:43:22 ID:YZgt8GMm
(何だ?この感覚・・・)
さっきまであれほど上昇していた心拍数が平静に戻っているのをカツオは感じた。
米粒ほどに縮まっていた視野も、今では流れる景色を追う余裕すら生まれている。
(これが、ウキエさんの言っていたボクの体に流れるISONOの血が成せる超感覚なのか・・・?)

ホンダがGPで勝利を得る為密かに進めていたプロジェクト、それは遺伝子操作による最強レーサーの創造であった。
だが本田宗一郎の死後、ある組織によってプロトタイプを奪われプロジェクトは頓挫した。
軍用兵器としての転用も可能なプロトタイプ・・・その消息を追ってウキエら特務機関員が活動していたのだ。

人為的に生み出された超戦士IKURAと、先祖から受け継がれた最速の遺伝子をその身に宿すISONO一族。
カツオは!マスオは!拘留中の中島は!?
人類の命運を賭けたハイスピードバトルはいよいよ最終局面を迎える。
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116 名前:774RR :2006/01/30(月) 16:03:15 ID:kDemS5xg
アナゴが転倒した様子を上空のヘリの中から見つめる四つの目。まるで猛禽類を思わせる目付きだ。二人の背中には縫いとりが見てとれる。
『 叉 武 』 『 我 華 雌 』
二人はそれぞれの愛車ZZR1400とZX-RRに跨がり、降下するタイミングを伺っていた。
「ワカメちゃん、200km先に降りて待っていよう。」「把握した。」
ヘリを着地させることは出来ない。5m上空までヘリを降下させると、彼等はマシンとともに地上に舞降りた。
「ズン!!」「トン」
悪魔が舞降りたような衝撃音と天使が舞降りたような美しい着地が自然と周りの人間の目を引く。
「行くわよ。サブ!」
「ま、待ってよワカメちゃん。さっきの着地でリムが曲がっちゃったみたいなんだ。」
ZX-RRはZZRに一瞥もくれず甲高いエキゾーストノートを奏でながら消えていった。
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118 名前:774RR :2006/01/30(月) 17:25:41 ID:/Huoz/sT
その頃留置所に着いた中島 彼には罪の意識が欠落していた。「ねぇねぇ!ホリエモンには会えるの?」「マーシーは居るの?」
『貴様っ!自分が何をしたかわかってるのか!!』
留置所内に怒号が響き渡る・・。
「うぅっ自分、不器用ですから・自分っ、不器用ですから・・。」そう呟くとその場に崩れ落ちた
しかし容赦なく尋問の準備に取り掛かる『全裸になり両足を開き両手を壁につけろ!』
あられも無い姿を晒す中島 体の隅々まで調べると肛門になにやら違和感を感じた・・『貴様っ!何を隠しているんだ!』

バチィーン!!尻に平手打ちを受けた中島の顔は苦痛に歪むのでは無く恍惚の笑みすら浮かべている・・。
二度目の平手打ちを受けた「あぁぁん!」肛門からバイブが姿を見せた・・『貴様ぁぁ!これで何をするつもりだぁ!!』
「自分、エムですから・・自分っ、エムですからぁぁ!!」



《オマイは〜アウト!!》 ガクガク((゚д゚))プルプル
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126 名前:774RR :2006/01/30(月) 20:46:53 ID:F2TRCCSL
>>38
その頃BNR32GT-Rの運転席でグチる男がいた
「チッ、ノリスケを安易に呼び出す口実でイササカを出しやがって、引っ越ししてから磯野家の奴等も知らん顔だよ…」
そう彼の名は画家のハマさん、イササカ先生が越して来る前の隣人だ。
「もはや日本国民の記憶に俺の存在は…」

プシュ〜ン……。
ブローオフバルブから抜ける残圧の開放音が悲しく闇夜に響いた。

余談だが当時の愛車旧ビートルにポルシェの空冷フラット6ターボE/gに換装したがあえなくブロー。
萌え系マンガを描いて稼いだ金で32Rを購入、歴代スカGの中で一番美しい32を選ぶあたりが流石芸術家だ。
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127 名前:774RR :2006/01/30(月) 21:15:13 ID:r+Zn9uIb
防衛庁長官殿
IKURA計画の報告

1968・ソビエト連邦にてパイロット育成計画が発動された。
遺伝的、科学的、外科的に戦闘機パイロットを育てる計画だった。

極限まで強化された動体視力、攻撃本能。
当時、ソビエトで研究されていたマインドコントロールおよび脳改造技術により、
コクピットに収まった瞬間に能力が開放されるものと思われる。
脳改造の影響で言語中枢を犯される被験者も少なくなかったという報告もあるが定かではない。

プロジェクトの名前はイクラ。ロシア語で「魚の卵」のことであり
戦闘機を魚のように操る者を育てる願いを込めたものと思われる。

一説によれば・・・・
KGBのカバー会社である本田技研工業で日本人を使い研究が行われていたという。
ホンダワークスのライダーにはIKURAの技術が応用されているらしい。
ASIMO軍事転用の件もあり、引き続きホンダに対する監視を継続されたし。

詳細は追って報告する。

                   特務機関・BELL−VIRUS
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129 名前:峠の風 T :2006/01/30(月) 21:27:36 ID:kGN3ek+a
「ハァハァハァ」
暗闇の獣道を駆け下りる男の姿があった。
決して若くは無いその体にムチを打ち必死に愛車の元へと走った。
「これを・・・IKURAの秘密をカツオに渡すまでは!」
背後からは複数の排気音が聞こえる。

彼の名はかもめ第三小学校五年三組担任。
IKURAを生み出した組織に潜入していたスパイだ。

彼は愛車にたどり着いた。
RC116、50ccDOHC並列2気筒20000回転overで20馬力をひねり出すマシン。
そのエンジン2RC115Eをさらにチューンし30000回転で40馬力に迫ろうかという出力と12段スーパークロスミッション、50キロ弱という超軽量なボディの組み合わせにより峠では彼にかなうものは居なかった。
そう、IKURAをのぞいては。

T「これが最後のライドだ、よろしく頼むぜ」
そう愛車につぶやく。その顔はとても穏やかだった。
甲高いエキゾーストノートをかなで彼と彼の愛車は走り出した。
すぐ背後には組織の連中が迫っていた。
しかし彼はひとつも慌てなかった。
長年共に過ごしてきたこのマシンとこの峠に特化したライディングスタイルに絶対の自信を持っていたからだ。

「ヤツが居たぞ!!」
リッターSSの二眼ヘッドライトの光が彼を照らす。

T「ショータイムだ、俺に追いつけるかな?」
スロットルを握る手に力が入る。
この高揚感は初めてこの峠を走ったあの時に似ている。
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131 名前:続き :2006/01/30(月) 21:28:38 ID:kGN3ek+a
「原付に跨って逃げるなんて頭がおかしくなったか!すぐに追いついてやるぜ!!」
T「峠は奥が深いんだぜ」
そう言うと彼はスロットルを全開にした。
25000回転overエンジンから吐き出されるその音はまるでジェット機を思わせた。
「な、なに!追いつけない!」
T「ここは俺の庭みたいなもんだ。目をつぶっていても走れるぜ」
瞬く間に差が開いていく。

T「もう少し・・・あともう少しだ・・・」
すでに彼も彼のマシンも限界に近づいていた。
峠の勾配も緩くなり、差は詰まってきていた。
「重力の恩恵がなければ所詮は原付だ!ハッハッハー」
東名高速と交差する陸橋の上にたどり着いた。
彼は微笑み、カバンを放り投げた。
そのとき、交差する東名高速を駆け抜ける深紅の999Sがそのカバンを受け止めた。
T「頼むぞ・・・」
彼は心の中でつぶやいた。
振り向くとヤツらがすぐそこにいた。
「ハッハー所詮貴様は捨てゴマに過ぎなかったわけだ!貴様を始末してすぐに追いついてやるさ!貴様の役目はここで終わりだ!」
T「いいや、まだひとつ残っている。これがなんだかわかるか?」
彼はニヤリと笑うと体に巻きつけたそれのスイッチを押した。
「き、きさまーーーーーーーーー」

早川「先生のクラスで・・・五年三組で本当に良かった・・・今までありがとう・・・」
彼女の背後で一筋の閃光が走った。
それはまるで未来への希望の光のように。
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134 名前:774RR :2006/01/30(月) 22:30:13 ID:/Huoz/sT
>>118の続き

留置所にて中島は拷問を受けていた・・・それは磯野家の秘密を説き明かそうとする組織の圧力によって・・・。

中島は 磯野家の家族すべてを愛していた・・「貴様等に秘密を明かすぐらいならば俺は死を選ぶ!」
そう叫び唾を吐き捨てた

自分一人だけ組織と戦えずに捕らえられている中島に出来る最後の意地だった・・・。

『そうかわかった 貴様の望み通りにしてやる、処刑は明日午前十時決行!!」中島は死を覚悟し瞳には迷いなど一切無かった。

独房の中で中島は磯野家の人々、大切な家族の事を想い涙を流した・・ 独房の鉄格子だけの小さな窓からは皮肉にも綺麗な満月が顔を覗かせた。

「やっぱり生きたいよ・・カツオ 力になれなくてゴメン・・・。」その時 小窓に何かの気配を感じた・・(ニャーゴ!)「タマ!!」
タマの体にはベルトでレーザーカッターとバイクの鍵そして小さな紙切れが付いていた、、
紙切れには(タマに付いて行って)とだけ記されていた・・中島は看守に気付かれぬ様にレーザーで格子を切りタマの後を追う様に独房から出たのだった・・。
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141 名前:774RR :2006/01/30(月) 23:16:31 ID:x+5E9u7i
東名を走る真紅の999S。
そして交差する陸橋から999の進路上にはかったように落下してくる一個のカバン。
人類を救う使命を秘めた希望のそれは、路上に激突する寸前にやはり真紅のライダースーツを
着た一見華奢な乗り手の左手が力強く受け止めた。

カバンの持ち手を左肩に掛けつつ、通過した陸橋をバックミラーで見やる。
その刹那、閃光と共に陸橋は激しい爆発に包まれ、崩壊した・・・。
「先生のお命、無駄にはしませんぞ!」
バイザーの中で、涙が光ったように見えたが、振り払うようにスロットルを全開にするライダー。

「リレーじゃ。命のリレーじゃ。人類を救う魂のリレーじゃ。この老いぼれの命なぞ、惜しいものか」

ビッグツインの鼓動は、路面を蹴飛ばすエネルギーに変換され、彼の体を再び戦場へと
突き進ませる・・・。

彼のライダースーツの背中にもまた、名が誇らしげに輝く・・・。
『裏爺』

・・・そう、「ISONO家」の光と影の歴史を、最も近くで、最も長く見守ってきた漢。
『裏のおじいちゃん』その人であった・・・。

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143 名前:774RR :2006/01/30(月) 23:38:44 ID:YZgt8GMm
隼のスピードメーターは数字の刻まれていない領域まで振り切れたままである。

マスオは前を行く二人の若きライダーと自分の間に、超える事の出来ない壁がある事を感じていた。
over300km/h、そこは悪魔の棲む領域。
マスオはその魔の領域に棲む男、(魔棲雄)と呼ばれてきた。

だが、彼は気づいた。 魔の領域のその先に、「神の領域」があるのだと言う事を。
色彩すら薄れるこの速度域で前を行く二機のマシンはまるで、戯れるかのように絡み合っている。
二人はもはや敵では無いのだろう、神の領域を共有する選ばれし者同士の供宴。

「カツオ君、イクラちゃん・・・」
理由も無くマスオの両目から涙が溢れる。
二人の天使は神々しく輝きながらマスオの視界からゆっくりと遠ざかっていくのだった・・・

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149 名前:774RR :2006/01/31(火) 00:24:39 ID:IMLD6JjI
300km/hオーバーで疾走するRC211Vとストラトスフィア…カツオは徐々にモチベーションを失いつつあった、
「いったいどーしたら止められるんだぁー!!」
と、その時ストラトスフィアが急に失速しだした。
「?!こんな時に……イヤ待てよ……!」
カツオは失速の原因を悟った、そしてコックを予備に切り換えた。
「これだ!IKURAを止める唯一の方法…。」
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150 名前:774RR :2006/01/31(火) 00:58:50 ID:DALuPI3j
漆黒の闇より生まれ出たY2K。
風切り音の如く鋭いエグゾーストノートを響かせる心臓にムチを入れると
スピード・メーターの針は一気に300km/hにまで躍り上がった。
「待っていろ・・・NAMIHEI・・
貴様に味わわされたあの屈辱は忘れていはいないぞッ・・!」

かつての屈辱を晴らすべく復讐の女神ティシフォネの化身となった海平。
彼の目にはもうあの日のNAMIHEIの姿しかうつらない。


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151 名前:774RR :2006/01/31(火) 02:27:54 ID:p12MEOtJ
路肩に大の字に横たわるアナゴ。
その先では鉄屑と化した愛機ハヤブサが紅蓮の炎をあげていた。

彼の鍛え抜かれた屈強な肉体は時速300km/hからの転倒にも音を上げる事は無かったのだ。
満天の星空を見上げアナゴは胸ポケットからピースを取り出し火を点けた。
大きく深呼吸して紫煙を吐き出すと、自嘲的な笑いが彼の口元に浮かんだ。
「やれやれ、せっかく慣らしを終えたばかりだってのに・・・ザマ無ぇな全く」
ゆっくりと立ち上がり路肩を歩き出すアナゴ。
「痛てて・・畜生、徒歩で帰るにゃちょいと遠くまで来すぎちまったぜ」
その時一台のマシンが減速してアナゴの傍らに止まった。
カワサキZ1000mkUに乗ったそのライダーがフルフェイスを脱ぐとシャネルの香りがアナゴの鼻孔をくすぐった。
「サザエさん・・・」
「乗って」
タンデムシートに座りサザエの腰に手を回すアナゴ。レザーを通してでも弾力のある肉体の温もりが伝わってくる。
「あの、マスオ君は・・・」
アナゴの言葉にサザエは小悪魔のような微笑を浮かべるとZ1000MKUのスロットルを開けた。

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152 名前:774RR :2006/01/31(火) 02:55:05 ID:p12MEOtJ
「カツオ・・・」
留置所から脱走しカツオの元へ向かう中島だったが、拷問を受けたその肉体は傷つき、疲労していた。
「うぐっ!」
足がもつれ転倒する中島、その脳裏にカツオとの思い出がよぎる。
(ピーキーすぎてオマエにゃ乗りこなせねーよ中島ぁ!)
屈託の無いカツオの笑顔が浮かぶ。
「馬鹿ヤロウ磯野・・オレだって、オレだってなぁ!」
重い足を引きずり中島はやっとの思いでガレージにたどりつく。
うっすらと埃を被ったバイクカバーを剥ぎ取ると一台のマシンが現れた。
RG400Γ。
カツオが500のエンジンを載せ変えスガヤのチャンバーを組み込んだじゃじゃ馬だ。
「待ってろよ、磯野!!」
バラッバラバラバラバラン!ギャアアアアァァーーーーーーンンン!!!!
4本のチャンバーからカストロの香りと共鳴音を吐き出すと、飛行機雲のような白煙をたなびかせΓは地平線へと消えていった。


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159 名前:774RR :2006/01/31(火) 14:50:55 ID:tTTy/Ix7
一夜明けて・・・・
いつものようにフネが朝食の準備をしている・・・
そこにサザエの姿はない・・・職場放棄だ
ちゃぶ台の上にご飯、味噌汁、焼き魚次々と並んでいく
フネ「朝ごはんできましたよー」
最初に現われたのは例のごとく波平だ「カアサンお茶」お決まりの一言だ
そして次々に面々が顔を揃えていく ただその交わす言葉一つ一つが
ぎこちなく 空気も重苦しい
最後に現われたのは職場放棄したサザエだ サザエは手に名刺を一つ持っていた
マスオは悟った あの名刺は昨日ソープランドでメグミからもらったものだと
そして裏には電話番号と「また来てねはぁと」の文字
マスオ「あの目はボクを殺そうとしている!!」
サザエ「アナゴさんみたいになりたいの?」
マスオ「!!!」
マスオは走った とにかくその場から離れたかった 愛車、隼にまたがり
メグミのもとへ



サザエ「・・・始動」ブォン



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